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■「1メートル以下で避難」61%→38%
東日本大震災後、西日本の住民の津波に対する認識の変化を調べたところ、大震災前よりも小中規模の津波に対する警戒心が弱くなっていることが5日、同志社大と東京大の調査で分かった。研究者らは、記録的な20〜30メートル級の津波の印象が強すぎ、かえって津波の高さについて危険性の判断が甘くなっているとみており、「2メートルでも家屋を全壊させる威力のある津波の怖さが見失われている」と注意を促している。
調査は、同志社大の中谷内(なかやち)一也教授(心理学)と東京大の大木聖子(さとこ)助教(地震学)が実施。大震災から1カ月後の西日本(静岡から九州沿岸部17県)の住民(男女1036人)の津波への危険認知度と、大震災の1年前に行った調査(男女733人)を比較した。
調査では3つの問いを設定。(1)どのくらいの高さの津波を危険と思うか(2)どの高さであれば避難するか(3)気象庁の「大津波警報」が出た場合、どの程度の津波が来ると思うか−について質問した。
≪リスク感覚“麻痺”≫
その結果、危険だと思う津波の高さについては、大震災前に「10センチ〜1メートル」と回答した人が70・8%に達していたのに対し、大震災後は45・7%まで低下。逆に「5〜10メートル」と答えた人は、大震災前にわずか3・7%だったのが大震災後は20・2%まで増加した。
避難する津波の高さについても「10センチ〜1メートル」と答えた人が60・9%から38・3%に減少し、「5〜10メートル」が6・9%から25・4%に増えた。
大津波警報でイメージする津波の高さは「1〜3メートル」が68・8%から50・9%に減り、「10メートル」が5・7%から15・2%に上昇した。実際は、大津波警報は3メートル以上の津波が予想される場合に発表される。
中谷内教授は「津波が本来もつ威力への警戒感が薄れており、避難行動への妨げになる可能性がある」と分析。その理由について、「連日の報道で20〜30メートル級の大津波の印象が意識のなかで強くなり、定着した感がある」とリスク感覚の“麻痺(まひ)”を指摘している。
東日本大震災では、リアス式海岸では、津波の遡上(そじょう)高が三十数メートルとされる一方、宮城県の平野部では、2〜3メートルの津波が家屋を倒壊させた。また、一般的に50センチの津波でも「人が流される可能性が高い」とされる。
≪地形なども影響≫
避難行動を研究している京都大防災研究所の矢守克也教授(巨大災害)は「津波の危険性は地形や各地域の防災態勢などに影響され、全国一律ではない。西日本の住民が避難行動を考える場合、今回の被災地の数値に惑わされず、地元でどのような津波が想定されるか、普段の生活の中でどうしたら安全に避難できるかを考えることが大切だ」としている。
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【GO!就活】頼る人・場所増やす(上)
内定式のシーズンとなったが、多くの企業の採用活動は通年で行われている。まだ内定のない学生が努力しているように、競うように学生の内定に向けて努力している人たちもいる。どんどん頼って活動の幅を広げよう。(織田淳嗣)
◆なめてかからず
国は昨年9月、全都道府県に、学生に向けた「新卒応援ハローワーク」を設置した。7月現在、57カ所に上る。
「ハローワーク」という響きに抵抗のある学生もいるため、大半は一般のハローワークとは別の建物に用意されている。利用は無料。企業の人事経験者などの「ジョブサポーター」が一貫して学生を担当するのが特徴で、エントリーシートや履歴書の書き方、面接の受け答えも指導してくれる。「ジョブサポーターには(学生の採用について)目標を課してもらっており、お互いを意識する環境にあります」(厚労省若年者雇用対策室)
平成22年度(22年9月〜23年3月末)は延べ22万8952人が利用。利用者のうち3万485人が就職が決定した。今年度は4〜7月末の速報値で延べ17万3115人が利用、2万704人が就職決定している。
中小企業と学生のマッチングを目的にしたサービスが「DREAM−MATCH PROJECT」(http://dream−match.jp/)。経済産業省と日本商工会議所が主催し、リクルート(東京都千代田区)が運営している。
他の就職情報サイトを利用していない企業が掲載されており、登録すると2週間に1回、選考を行っている企業の紹介が受けられる。リクルートによると、昨年度(今年5月まで)の展開では、5625社が登録。利用者のうち2616人が内定を得た。
ただ、今年は一部の大手企業の選考が遅まった影響で、昨年に比べ、学生のサイト登録の出足は鈍いという。プロジェクトを担当するリクルートの原友子ゼネラルマネジャーは「『大卒なら中小企業は入れる』と、なめてかかる学生もいるが、中小企業の新卒採用は幹部候補を採るもの。採用のレベルは高いと思ってほしい」と注意を促す。
今月1日には、東京ビッグサイト(江東区)で、合同説明会を実施。現地で企業説明から選考まで受けることができ、10日に札幌、23日に広島、11月3日に仙台の各市でも行われる。参加には事前予約が必要。
◆知りたい企業情報
中小企業の情報の少なさは学生を遠ざける一因となっている。当然、自ら足を運びOB訪問することが望ましいが、補助的な役割を担ってくれる場所もある。
中小企業に取材を行い、リポートを紹介しているのが「東京しごとセンター」(千代田区)だ。「企業情報コーナー」では、都内の優良中堅・中小企業の企業情報を知ることができる。面接の方法や履歴書の書き方といったスキルとは別に、中小企業診断士の資格のある企業分析のプロが、企業についての情報提供を行う。利用は無料。
中小企業専門の採用サイトが「ジョブウェイ」(http://www.jobway.jp/member/index.php)。中小企業家同友会全国協議会(同)が運営。日々、掲載企業の数は変動するが、今年は600社前後で推移している。
サイトでは各企業のページに設けられた「先輩より」というコーナーが充実。「この会社を選んだ理由」という質問には、「地元の求人が少なく選択肢がなかった」など、比較的本音で書かれたものもあり、なじみやすいのが特徴だ。
≪今日のポイント≫
活動量を増やすと、思わぬ筋から職の紹介が得られることがある